2010年7月30日
柳井市小中学校教育研究会・社会科部会研修会に講師として行ってきました。講演内容は、①「山口県埋蔵文化財センターの業務紹介」、②「柳井市域の遺跡」、③「さまざまな出土遺物」の3題です。
①の「山口県埋蔵文化財センターの業務」では、当センターが実施している普及啓発事業のうち、出前授業・体験学習を中心に事例を交えながら報告を行いました。②の「柳井市域の遺跡」では、柳井市域で発掘調査を行った遺跡を画像によって紹介し、さらに古柳井古水道と熊毛地域の主要遺跡の立地や歴史的な意義について述べました。③の「さまざまな出土遺物」ではセンターが所蔵する柳井市域の出土遺物を中心として、縄文から古墳時代にかけての土器、石器、装身具、人骨レプリカなどを展示し、解説を行いました。
小学校の先生方も実際の遺物に触れる機会は少ないようで、土器や石器を手に取りながら興味深そうに観察している姿がとても印象的でした。発掘調査で得られた資料は、見て、ふれて、歴史を体感することができる教材と考えますので、今回の研修内容が今後の授業に少しでも役立てればうれしく思います。(谷口)
2010年7月 8日
7月8日木曜日、晴れ。美しい自然に囲まれた周防大島町立安下庄中学校に出前授業に行ってきました。
目の前に広げられたたくさんの遺物を、キラキラした瞳で楽しそうに観察するみんなの姿がとても印象的でした。しかし、さすがは中学生。私がふだん何気なく見逃しているようなところにまで注目し、次から次へと鋭い質問をしてくれました。私自身改めて気づかされることが多く、とても勉強になりました。
安下庄周辺にある遺跡も紹介しましたが、身近にたくさんの遺跡があることを知って、「へぇー」っと驚いていた人が多かったですね。当時の時代背景をふまえながら、安下庄に生きた人々の生活の様子についても思いをめぐらせていました。
授業の最後に取りあげたように、みんなが抱いた素朴な疑問を、「なぜだろう?」「どうしてかな?」と突き詰めて考えていくと、歴史の授業はとても楽しいものになります。これからも、ワクワク、ドキドキする気持ちを大切に、日々の学習に取り組んでくださいね。今回の授業をきっかけに、“昔の人々のくらし”や“身近な地域の歴史”に対するイメージが、みんなの中で、より鮮やかに広がっていってくれるようになることを願っています。
最後になりましたが、今回の出前授業にあたって全面的にご協力いただいた安下庄中学校の校長先生をはじめ諸先生方、そして、楽しく真剣に課題に取り組んでくれた1年生のみなさん、本当にありがとうございました。(石川)
2010年7月 1日
7月1日、山口市立二島中学校の1年生9名が「ふるさと学習」の一環として古大里遺跡の見学に来てくれました。まず、検出された掘立柱建物跡や柱穴を見てもらいながら、遺跡の概要や発掘調査の方法について説明を行いました。また、これまでの発掘で出土した遺物にも実際に触れてもらいました。生徒のみなさんは縄文土器や石鏃が出土していることを聞き、一様に驚いた様子で、熱心にメモをとっていました。今回の遺跡見学をきっかけに、脈々と受け継がれているふるさとの歴史に興味をもってもらえればうれしいです。