2015年8月31日
県道陶湯田線改良工事に伴い、山口市黒川で発掘調査を実施中の堂道遺跡について、現地説明会を以下のとおり実施します。
今回の調査では、弥生時代後期から古墳時代初頭の壺棺墓、円形周溝墓、土坑墓等の埋葬跡、奈良・平安時代の掘立柱建物、溝等の集落跡が見つかりました。あわせて、縄文土器、弥生土器、奈良・平安時代の土師器・須恵器等の日常容器のほか、緑釉陶器や製塩土器等の特徴的な土器が出土しました。
これらの調査成果について、担当職員が地元や一般県民の方々を対象として、現場案内や出土品の紹介などを交え、わかりやすく解説します。
1 日 時 平成27年9月5日(土) 10:00~11:00
*雨天中止
2 場 所 堂道遺跡発掘調査現場
3 問い合わせ先 山口県埋蔵文化財センター(担当:光永〔みつなが〕)
TEL:080-2896-2875(現場携帯電話)
現地説明会会場図.pdf
当日の駐車場について.pdf
2015年8月25日
夏休み期間の8月10日(月)に、山口県内の小・中・高等・総合支援学校の先生19名を迎えて、「まいぶんスクール」を開催しました。
午前中は、埋文(まいぶん)センター内にて、埋蔵文化財とはどのようなものかや出土品の貸し出し方法などについて、土器や石器に直接触れてもらいながら講義を行いました。
また、ばらばらの土器破片を接合して復元する実習作業も体験していただきました。なかなかうまく破片どうしがくっつかなかったりして苦心されていましたが、ぴったりと破片が合わさった時には、とても嬉しそうな表情を浮かべておられたのが印象的でした。
午後は、埋文センターが現在発掘調査を行っている「下津令遺跡(しもつりょういせき)」(防府市台道)で、発掘体験にチャレンジしていただきました。
真夏の炎天下、汗を垂らしながら、当時の人びとが作った土器の破片を自分の手で掘り出したときには、「出た」と大きな歓声が上がるなど、新鮮な発見の感動を味わわれた様子でした。
参加された先生方からは、貴重な発掘体験をもとに、土器などの実物を借り出して、学校の授業で子どもたちにも感動を伝えたいとの声が寄せられました。
県内外の先生方も、ぜひ一度、山口県埋蔵文化財センターにお立ち寄りください。
2015年8月12日
山口県埋蔵文化財センターでは、都市計画道路長府綾羅木線工事に伴い、下関市秋根上町で発掘調査を実施しています。
その成果を地域の皆様に紹介するために、7月19日(土)に秋根土塁跡の現地説明会を行いました。
秋根土塁跡は、幕末期に長州藩が攘夷を決行したことを受け、支藩である長府藩が欧米諸国からの攻撃に備えて築いた勝山御殿を守備するために、1864年に構築されました。当時の状況を記した史料、描かれた絵図や古地図などに設立の経緯、時期、位置などが記されています。
発掘調査では、実際に大きな土塁と堀の跡がみつかり、堀の中からは木製品や、墨書で文字が書かれた陶器の蓋などが出土しました。
説明会では、秋根土塁の概要をお話しした後、調査担当者が参加者の皆さんと一緒に調査区内に入り、発掘の成果について説明しました。その後、出土した遺物を紹介し、解説しました。
曇り空の中、約50名の方に参加していただきました。熱心に説明をお聞きいただき、誠にありがとうございました。
この会をきっかけに、郷土の歴史に興味・関心を持ってもらえることを期待します。