2011年4月21日
今日は山口市立大歳小学校に出前授業に行ってきました。大歳小学校の3階の教室からは、国指定史跡朝田墳墓群をのぞむことができます。実際に遺跡の存在を知っていた人は少なかったようですが、授業を通して、6年生みんなの歴史に対する興味や関心の高さが伝わってきました。特に、自分たちの暮らす地域で、人々の歴史が大昔から受け継がれてきた様子に、驚きと感動を覚えた人が多かったようですね。また、たくさんの遺物を目の当たりにして、「どうやって作ったんだろう。」「なるほど。こんなところに工夫がしてあるのか。」などと、一つひとつの遺物の裏側にある物語に思いを巡らせ、昔の人々の生活の様子を感じとろうとしたみんなの姿勢はすばらしいと思いました。今日みんなが抱いた「なぜだろう?」「どうしてかな?」という探究心と豊かな感性をこれからも大切にして、歴史の学習に取り組んでくださいね。
最後になりましたが、今回の出前授業にあたって、準備の段階から全面的にご協力いただいた大歳小学校の校長先生をはじめ諸先生方、そして楽しく真剣に課題に取り組んでくれた6年生のみなさん、本当にありがとうございました。 (石川)
2011年4月20日
今日は、山口市立二島小学校6年生の出前授業に行ってきました。快活な担任の先生のカラーがそのままの、活発で明るい19名のみなさんが笑顔で出迎えてくれました。さて、授業を始めてまず感じたのは、本物の土器を前にしたみなさんの目の輝きでした。また、「早くさわってみたい」という強い願いがひしひしと伝わってきました。そして、いよいよ実際に土器を手にとって観察できる時間になると、お目当ての出土品にまっしぐら。ここでおもしろかったのが、男子と女子の人気度が違ったことです。男子は矢じりやナイフ型石器、鉄刀などの武器類に、女子は勾玉や耳環などのアクセサリー関係の出土品にそれぞれ集まっていましたね。また、烏帽子をかぶって得意げにポーズを決める人もいました。それから、プリントのクイズにも熱心に取り組んでくれましたね。特に、縄文人が食べていた物を考える穴埋め問題には、苦労しながらも一生懸命考えて書き込んでくれました。
授業を終えて挨拶をした後、担任の先生の「みんなぜひ土器を掘りに行きたいよね。」という問いかけに、「絶対行きたーい」という元気な声が教室いっぱいに響いたとき、このクラスで授業をやって本当に良かったなあと心から思いました。日程の都合がつけば、是非発掘体験に申し込んでください。もしかすると、たいへん貴重な土器を発見するのは、二島小学校6年生19名のうちの誰かかもしれませんね。「世紀の大発見!」という見出しで新聞に載るかも?私もみなさんの来跡を楽しみに待っています。
さて、授業でも紹介しましたが、現在センターの展示室には、昨年度秋穂二島地区の古大里遺跡で出土した土器などはもちろん、平成22年度に行われた県内での発掘調査の成果が展示してあるので、是非見に来ていただきたいと思います。最後になりましたが、このような機会を設けていただいた二島小学校の先生方、熱心に授業に取り組んでくれた6年生のみなさんに感謝の意を示します。楽しく充実した一時、本当にありがとうございました。(高木)
2011年4月18日
当センターの主催する埋蔵文化財公開普及事業「発掘された山口」が、宇部市立図書館展示室で平成23年5月8日まで開催されています。これに合わせて記念イベントとして講演と展示品解説を行いました。
「古墳からみた山口県」と題して古墳時代の山口県と宇部市の特徴についてお話しした後、展示品や写真パネルなどを皆さんといっしょに見ながら説明しました。特に中世の足(あし)鍋(なべ)・擂鉢(すりばち)・烏帽子(えぼし)などを詳しく説明しましたが、皆さんには興味をもって聞いていただけたようでした。
なお、今回は平成21年度に当センターが発掘調査を実施した遺跡の出土品に加え、宇部市内の主な出土品も集められていますので、見ごたえのある展示になっています。 (岩崎)