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[2008年6月]の記事リスト

2008年6月30日

職場体験

職場体験0806.jpg 当センターでは、中学校や高校からの依頼により、生徒の職場体験実習をしています。6月16日(月)~19日(水)に大津高校(2年生1名)、同16日~27日(金)に山口総合支援学校(3年生1名)からの生徒を受け入れました。実習生は、最初、やや緊張したようすでしたが、しだいに職場環境にも慣れ意欲も出てきて、よりスピーディに作業を進めるための工夫をするまでになりました。
 実習は、遺跡の発掘調査現場の見学に始まり、出土した土器片を洗浄・接合・復元(石膏入れ)し、最後に収蔵庫に保管するまでの一連の作業などを体験。とくに接合・復元は、なかなか思うようにいかず、あれこれ試行錯誤しながら、ねばり強く頑張っていました。そのぶん、完成した時の喜びは大きかったようです。他の人と協調し、共同で作業を行うことの重要性や困難さとともに、将来の就労に向けての考え方をもつ上で、意義深い実習になったのではないかと思います。

発掘調査中です ~三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡  五~

ほうろく5.jpg  ほうろく茶屋跡の遺構検出途中の写真です。街道南側の平坦面のうち、遺構は東半分に認められることから、この部分に茶屋の施設があったとみられます。検出した遺構は、柱穴、溝状遺構、土坑などです。礎石等の建物基礎は確認されていませんので、茶屋の建物は掘立柱で、瓦は葺いていなかった可能性があります。またもともとの傾斜面に地山土を客土して整地し、平坦面を広げていることもわかりました。

2008年6月25日

発掘調査中です ~三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡  四~

ほうろく4.jpg 作業の合間の勉強会です。作業員さんたちは今回が初めての発掘調査作業ということで、調査の進め方、掘り込みの注意点などをその時々で説明しています。また特徴のある遺物が出土したら、その場で即席の勉強会をはじめます。今回は江戸時代の貨幣である「寛永通宝」が出土したので、お題は「お金のはなし」です。みなさんお金の話には興味津々で、(いつになく?)熱心に聞いていましたね。

2008年6月23日

つれづれ 四 ~接合①~

つれづれ4.jpg 遺物が乾燥したら、いよいよ接合です。
 発掘調査では、土器が完全な形で出土することはほとんどありません。多くはバラバラの状態で取り上げられます。そのため多くの土器の中から同じ個体の破片を見つけ出すことから始めます。
 乾燥が終わった土器を机の上に並べます。出土した場所または同じ遺構ごとに見ていき破片を探していきますが、遺構から出た遺物がとてもたくさんあるとき(写真)は見るのもひと苦労です。さらに離れた場所からも破片が発見されることがありますので、接合する土器の特徴をしっかり頭の中に入れておかねばなりません。取り上げた日付や状況をチェックしながら、ひとつひとつ少しでも形になってくれるように、今日も私たちは破片を見ながらぐるぐると歩き回っています。

2008年6月20日

まんよう 参

まんよう3.jpg 本日は、センター刊行物(発掘調査報告書と陶けん)の発送のお手伝い。
みんなでわいわい楽しいのでは、と 快くというか、むしろ積極的な参加。
ここ数日で一番の湿度と暑さも手伝って、言葉数は数分で減り、汗を滴らせながら黙々とダンボールを組み立てる、梱包する、確認する、黙々と・・・。
こういった作業は、人数が増えるほどなぜか加速化する。もう会話も聞こえない。
終盤には、すばらしい手際と呼吸のあった、チームが出来上がっていた。
そんな中、作業終了。なにか、スポーツをした後のような、疲労感と達成感が残った。 
 全国の皆さま、もうすぐお手元へお届け致します。しばしお待ちを(*_*)    (そら)

2008年6月18日

発掘調査中です ~三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡  参~

ほうろく3.jpg 発掘調査は、ほうろく茶屋跡から開始しました。まず対象地にトレンチ(試掘溝)を設定し、掘り下げます。これにより遺構面のある地山までの深さや、遺構の広がりを確認しました。こののち、人力で調査範囲全体の表土除去にかかりました。20~30㎝の厚みで表土が堆積していましたが、竹林であったため、多くの竹の根が地中に広がっており、作業員さんもこれを掘り出すのには大変な苦労でした。

2008年6月13日

発掘調査中です ~三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡  弐~

ほうろく2.jpg 今回の調査のきっかけとなったのは、一つの絵図でした。「當嶋宰判鑓板峠ヨリ玉江坂迄道松絵図」(山口県文書館所蔵)は、街道脇にある松の実態調査をおこなった時の絵図とみられ、その中に三見中山に「ほうろく釜」と「ほうろく茶屋」の記述がみられます。「ほうろく釜」には窯を覆う長い屋根が描かれています。
 実際に推定される現地にいってみますと、墓地の近くに方形の落ち込みがあり、周辺にはほうろくの破片や窯の壁とみられる破片が落ちていました。地元でも「ほうろく窯跡」として知られている場所です。さらに街道を挟んで南側には丘陵の先端を掘削して平坦にした更地があり、これがほうろく茶屋のあったところと考えられました。
 また1845年の『防長風土注進案』には「中山組」に「ほふろくや 家壱軒」の記述があり、防長の名産物を列記した『御両国珎名産物』には「ほうろく 阿武郡 中山」と書かれています。これらのことから、今回調査する窯跡は三見特産のほうろくを焼成した窯跡と考えられます。

2008年6月 9日

つれづれ 参 ~乾燥~

つれづれ3.jpg 洗浄後は干して乾燥させます。
 紙聞紙を敷いたコンテナ、籠などの中に遺物を広げて、十分に乾燥させます。この時、籠の中は出土場所が同じ遺物でまとめ、他の遺物が紛れないように注意します。
当センターでは、写真の籠を乾燥用に使っています。昭和の雰囲気がするピンクの脱衣籠ですが、いつのころからか整理室で使用しています。編み目の幅が広いので、通気性がよく丈夫で、重宝していますよ。
 天気の良い日は太陽にあてて干したり、風通しのいい場所に置いたりします。冬は気温が低いのでなかなか乾燥しません。十分な乾燥をしないと、次の接合作業ができませんので、ストーブのそばに置いたり、こまめに裏返したりして、早く乾燥するよう心がけています。 

発掘調査中です ~三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡  壱~

ほうろく1.jpg 萩市三見にあります「三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡」の発掘調査が始まりました。この調査は一般国道191号改築(萩・三隅道路)工事に伴うもので、国土交通省の委託を受けて当センターが実施するものです。遺跡は、当時の赤間関街道そばに位置しており、江戸時代に三見で生産されていたほうろく(豆や茶を煎るために使用された土製の容器)を焼成した窯跡や、街道筋の茶屋跡がどのようなものであったかが明らかになるでしょう。江戸時代の生産や交通を考えるうえで良好な資料が得られるものと期待されます。