2012年5月30日
当センターでは、平成21年度から市・町教育委員会などの協力を得て、新たに発掘調査された出土品について、県内各地で巡回展示しています。 今年度は、5か所で展示を計画していますが、第1回目は、現在、宇部市立図書館で開催中。会期は、6月3日(日)までです。
これにあわせて、5月22日(日)に当センター職員を講師とする講演会と展示解説(ギャラリ-ト-ク)が行われました。
講演会では、これまでに発掘調査され、保存・整備が図られることとなった主な遺跡を紹介するとともに、その積極的な利活用を進めているようす-取り組み-を説明しました。
展示解説は、個々の遺跡や出土品について、懇切でわかりやすいものとなるよう心がけました。参加者のなかには、メモを取られ、不明点を質問されるなど、熱心な姿が見受けられました。
それにしても、市立図書館の入口近くに位置するためか、親子連れなど入館者の多さに驚きました。より多くの皆様方が展示室を見学され、埋蔵文化財に対する関心をもっていただければと期待しています。
2012年5月11日
今日は、山口市立白石小学校6年生3クラスの出前授業に行ってきました。授業を始めてまず感じたのは、どのクラスも本物の土器を前にしたみなさんの目の輝きでした。また、「早くさわってみたい」という強い願いがひしひしと伝わってきました。
そして、いよいよ実際に土器を手にとって観察できる時間になると、お目当ての出土品にまっしぐら。特に男子は古墳から出土した鉄刀に興味津々でした。また、女子は勾玉や管玉などのアクセサリー関係の出土品にそれぞれ集まっていましたね。それから、プリントのクイズにも熱心に取り組んでくれました。特に、縄文人が食べていた物を考える穴埋め問題には、苦労しながらも一生懸命考えて書き込んでくれました。
白石小学校の近くで発見された茶臼山石棺墓群の一部が、山口県立博物館の敷地に移築されていることを説明すると、どのクラスも驚いていましたね。また、平成17年度にセンターが発掘調査を行った白石遺跡を紹介すると、「そう言えば、幼稚園の時に(発掘調査を)やっていた」という声が聞こえてきました。遺跡というものが教科書に載っているだけではなく、自分たちの身近に存在するということがわかってもらえたと思います。
さて、授業でも紹介しましたが、現在センターの展示室には、昨年度に行われた県内での発掘調査の成果が展示してあるので、是非見に来ていただきたいと思います。最後になりましたが、このような機会を設けていただいた白石小学校の校長先生ならびに先生方、また熱心に授業に取り組んでくれた6年生のみなさんに感謝の意を示します。楽しく充実した一時、本当にありがとうございました。(高木)