2015年11月30日
美祢市の殿久(とのきゅう)遺跡で現地説明会を開催しました。
山口県埋蔵文化財センターでは、中山間地域総合整備事業(美祢地区)に先立ち、美祢市伊佐町伊佐の杉谷地区で実施している殿久遺跡発掘調査の現地説明会を11月21日(土)に開催し、約60人の方々にご参加いただきました。
発掘調査の方法や調査成果について、生活の形跡を示す遺構や出土品をもとに、パネル・地図・調査実演・配布資料などを交えて、見学者にわかりやすく解説しました。室町時代(15~16世紀代中心)とみられる掘立柱建物(ほったてばしらたてもの)、土坑(どこう)、溝などの遺構や煮炊き・調理・食事に使用した土器のほかに、中国から輸入された希少な価値を持つ青磁椀がみつかり、縄文時代の狩猟用の石鏃(せきぞく)も含めて、数千年前からこの地で生活が営まれてきたことを説明しました。見学者はいずれも熱心に興味深く耳を傾けられ、埋蔵文化財保護の意義についても一定のご理解をいただく良い機会になったようでした。
数多くの皆様方のご参加をいただき、どうもありがとうございました。