2016年5月30日
去る5月20日(金)、防府市の大道公民館から依頼を受けて、高齢者教室で講演を行いました。今回の講演は、大道地域より発掘された埋蔵品から、地域の歴史や文化を掘り起こし、先人達のくらしや地域の風土について関心を深めてもらうことを目的としています。
講演では、「発掘された大道地域の歴史と文化―下津令遺跡の調査成果を中心に―」という演題で、昨年度までの下津令遺跡の発掘調査成果を中心に、資料やスライドを交えながらお話させていただきました。そして、下津令遺跡や上り熊遺跡をはじめ、古墳時代から室町時代に至るさまざまな遺構や遺物が見つかっていることから、大道地域では、良好な立地と環境に恵まれて、古来人々が集落を営み、環境に適した生業を行ってきたとまとめました。
また、講演後には、下津令遺跡や上り熊遺跡で出土した遺物について、実際にみていただきながら、解説を行いました。
大道地区では、普段から地域の歴史や文化に関する勉強会を実施していることや、過去に地元の発掘調査に参加された方もおられたこともあり、講演には多くの方々に参加していただき、大変熱心に聴いていただきました。また、地元の遺跡のことについて、逆に教えていただきました。
今回の講演をとおして、地元の歴史や文化に一層の興味をもっていただけたら幸いです。
2016年5月27日
公益財団法人山口県ひとづくり財団では、春・秋の年2回「セミナーパークふれあいフェスタ」を開催しています。広く県民を対象に、「元気にチャレンジ! わくわく体験! どきどき発見!」をコンセプトとして、様々なスポーツや工作等が無料体験できる催し物です。
センターは、昨年度に引き続き、5月22日(日)に開催された春のフェスタに参加し、小・中学校児童・生徒を対象とした勾玉づくりを体験できるブースを設置しました。職員の説明や指導を受けながら、アクセサリーの歴史を学んで、自分だけのオンリーワン勾玉づくりにチャレンジしてもらい、各回45分間、定員12名で4回実施しました。
モノづくりに対するこどもたちの好奇心や意欲は旺盛で、保護者の方々は目を細めてご覧になっていました。また、できあがった勾玉はストラップをつけてお持ち帰りいただきました。
整理券の配布に行列ができるほどの盛況ぶりで、こうしたモノづくりを通じた歴史に関わる疑似体験の機会をさらに充実していきたいと考えています。
2016年5月 9日
4月21日(木)に山口市立宮野小学校に出前授業に出かけました。山口市内および県内各地の遺跡から出土した遺物を展示して児童の皆さんに見てもらうとともに、歴史を身近に感じる展開になるように考え、実際に縄文・弥生・古墳時代の土器片に触れてもらう授業計画を立てました。1コマめ(2校時)は6年生児童1クラス、2コマめ(3校時)は2クラス一緒に授業をおこないました。
はじめは宮野地区の遺跡写真や出土した遺物を用い、身近な地域の歴史を中心とした対話型の授業を進めていきました。それから次第に範囲を広げ、市内・県内の遺跡について紹介し、さらには歴史・各時代区分についても考えていきました。
こちらからの問いかけや自らが疑問に思ったことに対して、児童の皆さんは積極的に発言しました。また、縄文・弥生・古墳時代に関するプリント学習でも、グループでしっかりと考え、意見をぶつけ合いながら答えを導き出していました。体感しながらふるさとの歴史を学ぶ良い機会となったのではないでしょうか。ご協力いただいた6年生の先生をはじめとする多くの先生方、ありがとうございました。