2016年12月21日
巡回展(岩国会場)で講演会とギャラリートークを行いました
山口県埋蔵文化財センターと岩国市教育委員会が共同で開催中の巡回展「発掘された山口」<会場=岩国徴古館(岩国市横山2丁目7-19)、期間=平成28年11月27日(日)~平成29年1月22日(日)>に伴って、12月18日(日)に講演会と展示解説を行いました。参加(聴講)者数は、35名。その終始熱心な態度は、とても印象的でした。先ず講演会では、江戸時代における萩藩と岩国藩の「やきもの」にスポットをあてて、いまにのこる製品(出土品/伝世品)を紹介するとともに、そこからみえてくる史的背景にアプローチ。看過できないのが京焼の存在で、とくに岩国藩は、その陶工や技術を如何にとり込んで行ったのかに迫ってみました。講演の終わりに、「萩焼にある“ピラ掛け”の名称の由来は?」や「岩国藩吉向窯の製品にみとめられる“岩国山焼”とは?」などと質問が寄せられ、適宜返答させていただきました。続く展示解説では、各遺跡の内容や特徴的な土器などについて、できる限りゆっくりと、わかりやすくお話しをいたし、皆さまのご理解を賜るよう心がけたつもりです。いずれにしましても、講師の大役を仰せつかりました私自身にとりまして、今回の講演会と展示解説は、とても有意義なものであり、これにより一人でも多くの参加(聴講)者が埋蔵文化財への関心を深めていただけることとなれば、これに過ぎたる喜びはないように思えてならないのが正直なところであります。ありがとうございました。