2019年1月 4日
巡回展(田布施町会場)で講演会とギャラリートークを行いました
平成28年度に当センターが実施した発掘調査の成果を紹介する巡回展「発掘された山口」が、田布施町郷土館(田布施町大字下田布施875番地6)にて、平成30年12月8日(土)から平成31年1月27日(日)までの日程で開催されています。12月16日(日)に、田布施町中央公民館で講演会を行い、その後、田布施町郷土館に移動して展示解説(ギャラリートーク)を行いました。
講演会では、「埋蔵文化財から見た自然災害と人びとのくらし」と題して、写真や図表のスライドを交えて説明を行いました。
人びとのくらしに恵みをもたらす一方で、時として災害ももたらす自然との共存・共生のあり方について、過去の歴史を伝える埋蔵文化財から考えることを講演の趣旨としました。自然災害(地震・津波、火山噴火、河川氾濫など)に関わる発掘調査事例を紹介しつつ、地元田布施町の遺跡分布図とハザードマップを対照するなど身近な視点も盛り込み、過去から学ぶ教訓と災害対策について講じました。また、東日本大震災復興支援派遣の経験に基づき、災害復興と埋蔵文化財の保護の取り組み事例も紹介しました。
展示解説では、中ノ浜遺跡(下関市)、下津令遺跡(防府市)からの出土品について説明を加えるとともに、パネルや写真をもとに遺跡の性格や特徴、地域における歴史的意義づけなどを行いました。
次の巡回展は、平成31年2月1日(金)から2月28日(木)まで、学びの森くすのき(宇部市大字船木字内番田361番地6)で開催される予定です。田布施町郷土館ともども、ご見学いただければ幸いです。