2023年5月17日

信川遺跡（のぶかわいせき） 梶遺跡（かじいせき） 鋳物師屋遺跡（いもじやいせき）発掘調査成果報告会を開催しました

　山口県埋蔵文化財センターでは、令和２年度に柳井市新庄にある信川遺跡、令和４年度に柳井市余田にある梶遺跡と鋳物師屋遺跡で発掘調査を実施しました。地域の歴史や文化を知るうえで貴重な資料を得ることが出来ましたが、令和２・３年度はコロナウイルス感染症拡大防止のため、現地説明会や発掘調査成果報告会の開催を見送りました。今回は、信川遺跡も含め３遺跡の成果を地域の皆様に紹介するため、令和５年５月１３日（土）に、柳井市の新庄公民館で、新庄南地区および余田南地区周辺の方々を対象に発掘調査成果報告会を開催しました。
　報告会では雨の中、２３名の参加があり、皆さん熱心に説明を聞いておられました。当センター所長の挨拶の後、各遺跡の調査担当者が資料やパワーポイントを使い遺跡の概要を説明し、発掘調査で出土した弥生土器、土師器、青磁、白磁、石器などの遺物を見ていただきました。
参加者の皆さんは、信川遺跡発掘調査で出土した白磁四耳壺や石製品、梶遺跡で出土した青磁椀片、鋳物師屋遺跡で出土した墨書のある土師器椀などを興味深く見入っておられました。
質疑応答では、「地区の発掘調査の様子がよく分かってよかった。」「もしも、発掘調査で貴重なものが出たら、どうなるのか。」などの感想や質問が出ました。
　今年も引き続き、近辺地区で発掘調査を行う予定です。今後とも、地域の歴史に興味を持っていただき、遺跡の発掘調査にご理解・ご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。

下平野遺跡（しもひらのいせき）発掘調査成果報告会を開催しました

　山口県埋蔵文化財センターでは、令和４年度に熊毛郡田布施町下田布施にある下平野遺跡で発掘調査を実施しました。その成果を地域の皆様に紹介するため、令和５年５月１３日（土）に、田布施町の西田布施公民館で、近隣住民の方々を対象に発掘調査成果報告会を開催しました。
　報告会では、調査担当者がパワーポイントを使って遺跡の概要を説明した後、発掘調査で出土した土師器、青磁・白磁、宋銭、鍛冶滓、石器等の遺物を実際に見ていただきました。
あいにくの雨にもかかわらず、３０人の方々の参加があり、熱心に説明を聞いていただきました。質疑応答では、「トロトロ石器は本当に石鏃ではないのか」とか「舟釘が出土しただけで、この遺跡で舟を作っていたといえるのか」など、踏み込んだ質問もあり、参加者の関心の高さがうかがえました。
　ここ数年間のコロナ禍により、遺跡の近隣住民の皆様に発掘調査の成果を知っていただく機会がありませんでしたが、これを機会に、埋蔵文化財に対する関心をますます深めていただければ幸いです。