2008年5月15日
つれづれ 弐 ~洗い~
前回の答えは、 「土器を洗う」です。
調査現場から持ち帰った土器には、土などが付着したままのものがほとんどです。そこで丁寧に洗い落とす必要があります。
まずザルの中に土器の破片を入れて、水につけて汚れを落とします。ザルを使うのは、洗う途中に小さな破片をなくさないようにするためです。土器は焼きが不十分でもろいものや、表面に紋様があるものがありますので、洗うときには壊したり、紋様を消したりしないように、注意深く丁寧に水洗いを行います。このときスポンジやブラシなど柔らかい素材のものを使用します。また土器の断面(割れ口)についた土もきれいに除いておかないと、破片を接合しにくくなりますので、硬いブラシや千枚通しを使って頑固な付着物をおとします。このほかさまざまな硬さのハケや針など、土器や汚れの状態に応じながら道具を使い分けています。