2008年7月21日
つれづれ 五 ~接合②~
同じ個体の破片を集めたら、接合可能な破片を並べてみることで、ある程度土器の形をイメージすることができます。これによって見つかっていない破片の形を思い描き、その破片を探し出すことになります。
写真のように並べた破片を接合していきます。このとき、土器が脆い状態であるなら、保強剤を使います。表面をコーティングしたり、内部まで含浸させることで、土器片を強化するものです。これをしないと、高さのある土器の場合、接合して組み上げていく途中で、強度が十分でないことから崩れてしまうことがあるからです。また接合面がはがれやすくなると、何度も繰り返すうちに接合しにくくなってきます。接合前のひと手間ですが、これがともて大切な工程です。
ところで、たくさんの破片からなる土器は、その多さに困惑してしまいます。このときは小さな破片をまず接合し、大きなパーツをいくつもつくることで、土器の形やそれに適した組み立て方の順序を考えいくことが、接合のポイントです。