2008年8月27日
発掘調査中です ~三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡 十一~
2号窯は、江戸時代のほうろくなどの破片が出土したことから、文献にある三見中山の「ほうろく窯」であることがわかりました。残念ながら窯の残存状況は良くなく、天井部や壁は残っていませんでした。そのため全体像が明らかでないところもありますが、おおむね大きさは長さ約2.5~3m、幅約1.5mほどであり、斜面を利用してつくられた小型の登り窯であるとみられます。床面には窯内を仕切る石列がありました。窯の周辺には覆い屋を支える柱を建てた穴も発見されました。
出土遺物にはほうろく、七輪などの破片があることから、「ほうろく窯」の名のとおりほうろくを中心にその他の土器を焼成した素焼き窯であるとみられます。