2008年11月28日
まんよう 五
長らくお待たせしました。久しぶりの整理室ブログ「まんよう」です。
9~11月の整理室の様子を紹介したいと思います。
9月の整理室の作業は「三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡」整理作業が中心でした。この調査は面積も狭く短期の調査でしたが、予想外に出土遺物が多かったため、整理室のほとんどの作業台を遺物が占拠してしまいました。そこで他の整理も進めながらも、重点的にこの現場の整理作業を進めることになりました。接合する人、石膏を入れる人などに分かれて流れ作業のように進めていきます。最初は出土量に圧倒されていましたが、人数の力ってすごいですね。嵐のような整理作業の日々も過ぎ去り、無事予定していた期間に終わることができました。
これと併行して10月からは現地調査が佳境になってきた「朝田墳墓群」「上り熊遺跡」「東禅寺黒山遺跡」が本格的に作業開始。作業台はみごとこの3現場の三色に染まりました。
11月。まだまだ整理作業は続きます。
ところでみなさんは世界遺産の「石見銀山」にはもう行かれましたか。整理作業の忙しさをしばし忘れて島根に行ってきました。鉱山の坑道を「間歩(まぶ)」と呼びますが、今回歩いた龍源寺間歩は1715年の開発で、内部はノミで掘った跡が当時のまま残っています。ヒンヤリと長く続く坑内。
発掘現場や整理作業で身近に感じていた「歴史」とは、また一味違う「歴史」を想うことができました。 (*ま*)