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2009年8月12日

つれづれ 八 ~接合⑤~

つれづれ8 写真A.jpg  さて。一言で接合といっても、その対象となる土器は、底部や口縁部など一部分しか破片がないものから、1個体分の破片がほとんどそろっているものなど、さまざまです。今回は、ほとんどの破片がそろっている土器をどのように接合していくか、その過程を写真で紹介したいと思います。
 なお接合の注意点として、細かい破片がたくさんあるほど、接合する時に本来の土器の形や曲面を意識しておかないと、ちょっとした接合のズレが原因で最終的にはおおきな歪みとなってしまうことがあります。常に接合した部分が土器の元の形に近いかを確認しながら慎重に接合します。

つれづれ8 写真B.jpg

写真A
ある程度の大きさまで破片を接合すると、いよいよ土器を本来の形に組み立てていきます。方法としては、底部から組み立てたり、口縁部からだったり、何パターンかありますが、土器の特性(平底や丸底など)や私たちの得意不得意だったりで、臨機応変に組み立てていきます。
この土器の場合、器高(口縁部から底部までの高さ)が19cmと、小さめの為、口縁から底部までの破片を3分割にして接合する事にしました。

写真B
全て接合してみると・・・。

つれづれ8 写真C.jpg

写真C
何ヶ所か、破片の足りないところがあるようですね。その箇所は、どうしても強度が弱く、せっかく接合したのにまた壊れることになりかねません。そこで「補強」が必要となってきます。


次回は、その「補強」について・・・。